蓄電池と深夜電力で電気代はどれくらい節約できる?仕組み・注意点・選び方を解説

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夜間の安い電気を蓄電池にため、昼間の高い時間帯に使うことで、電気代を抑えられる可能性があります。

ただし、深夜電力は誰にとっても必ず得になるわけではありません。契約中の料金プラン、昼間と夜間の電気使用量、太陽光発電の有無、蓄電池の容量によって、節約効果は大きく変わるからです。

この記事では、蓄電池と深夜電力で電気代を節約する仕組み、節約額の考え方、メリット・注意点、導入前に確認すべきポイントについて解説します。

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蓄電池と深夜電力で電気代を節約できる仕組み

蓄電池と深夜電力の組み合わせによる節約手法は、時間帯によって異なる電気料金を活用したものです。

まずは、深夜電力がどのような仕組みなのか、蓄電池と組み合わせると電気代にどう影響するのかを順番に見ていきましょう。

深夜電力とは何か

深夜電力とは、夜間の時間帯に使う電力のことです。

一般的に、夜間は昼間に比べて電力需要が落ち着きやすいため、電力会社の料金プランによっては、夜間の電力量料金が昼間より安く設定されていることがあります。

このようなプランを契約している家庭では、夜間に電気を使うほど、昼間に同じ量の電気を使う場合より電気代を抑えやすくなります。

蓄電池に夜間の安い電気をためて昼間に使う

深夜電力の使い方として効率的なのが、電気料金の安い時間帯に蓄電池へ充電し、昼間や夕方など電気料金が高くなりやすい時間帯に使う方法です。

夜間の電気をその場で使うだけでは、使える量が限られます。しかし、蓄電池にためておけば、夜間に購入した電気を日中の家事や冷暖房、照明、家電の使用などに回せます。

この方法であれば昼間に電力会社から購入する電気量を減らせるため、料金プランとの相性が合えば電気代の節約につながります。

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蓄電池と深夜電力でどれくらい電気代を節約できる?

蓄電池と深夜電力による電気節約の仕組みが分かると、次に気になるのは「実際にいくら安くなるのか」という点です。

節約額は、昼間と夜間の電気料金の差や、蓄電池にためて使える電力量によって変わります。ここでは簡単なモデルケースをもとにした節約額の目安を紹介していきます。

節約額は昼夜の電気料金差で変わる

節約額は、昼間と夜間の電気料金の差によって変わります。例えば、夜間単価が昼間単価より10円/kWh安く、1日5kWhを夜間充電して昼間に使える場合、単純計算では1日50円、月30日で約1,500円の差が出ます。

少なく感じるでしょうか? しかし、年間にすると18,000円の節約額です。さらに蓄電池は10年以上使い続ける設備のため、長期にわたる節約額は小さくありません。

モデルケースで見る節約イメージ

具体的な夜間電力プランを出して節約額を割り出していきましょう。東京電力エナジーパートナーの「夜トク8」を例に考えてみます。

夜トク8では、昼間の電力量料金が42.60円/kWh、夜間の電力量料金が31.64円/kWhです。昼間と夜間の差は、1kWhあたり10.96円です。例えば、夜間に蓄電池にためた電気を、昼間に1日5kWh使えたとします。

この場合、単純計算では次のようになります。

1日:10.96円×5kWh=約55円

1カ月:約55円×30日=約1,650円

1年:約1,650円×12カ月=約19,800円

「夜トク8」は関東圏のほぼ全域で契約できます。首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)だけでなく、栃木・群馬・茨城・山梨・静岡(東部)でも利用可能です。

また、2026年度の再エネ賦課金※は1kWhあたり4.18円です。電気を購入する量に応じて加算されるため、電力購入量が多い家庭ほど影響を受けます。

※再エネ賦課金(正式名称:再生可能エネルギー発電促進賦課金)は、太陽光・風力・水力・地熱・バイオマスなどの再生可能エネルギーで発電された電気を、電力会社が固定価格で買い取る費用を、電気を利用するすべての人が広く負担する制度です 。

「年間〇万円安くなる」と断定できない

蓄電池と深夜電力の組み合わせは、条件が合えば電気代の節約につながります。しかし、すべての家庭で同じように節約できるわけではありません。

例えば、日中に在宅している家庭と、昼間はほとんど電気を使わない家庭では、蓄電池にためた電気を使える量が変わります。昼間に使う電気が少なければ、夜間にためた電気を活用しきれないこともあります。

また、太陽光発電がある家庭では、夜間電力だけでなく、昼間に発電した電気をどう使うかも関係します。卒FIT後の家庭では、売電より自家消費を重視したほうがよいケースもありますが、これも売電単価や買電単価によって判断が変わります。

さらに、補助金の有無や蓄電池の設置費用も、実質的な負担額に影響します。

つまり、実際に蓄電池でどれくらい節約できるかは、料金プラン、電気使用量、蓄電池の容量、太陽光発電の有無、補助金の状況を合わせて見なければ判断できないのです。

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深夜電力料金プラン情報【2026年度版】

電力会社プラン名夜間対象時間帯の例
北海道電力エネとくスマートプラン夜間・日祝時間あり
東北電力よりそう+ナイト823時~翌7時
東京電力 エナジーパートナー夜トク8・夜トク1223時~翌7時/21時~翌9時
中部電力ミライズスマートライフプラン21時~翌7時など
北陸電力くつろぎナイト1220時~翌8時
関西電力はぴeタイムR23時~翌7時
中国電力ぐっとずっと。プラン  ナイトホリデーコース21時~翌9時など
四国電力深夜電力A・B23時~翌7時
九州電力電化でナイト・セレクト21時~翌7時など

全国の電力会社で深夜時間帯をカバーした料金プランが用意されています。しかし、それぞれの深夜料金プランは、電力会社ごとに内容が異なります。

例えば、東京電力エナジーパートナーの「夜トク8」は23時~翌7時、夜トク12は21時~翌9時の夜間時間帯をカバーしています。一方、北陸電力の「くつろぎナイト12」は20時~翌8時までです。

また、九州電力の「電化でナイト・セレクト」は、21時~翌7時、22時~翌8時、23時~翌9時の3パターンから夜間時間帯を選べる仕組みになっています。

利用できるプランは住んでいる地域によって限定されるため、まずは居住地で契約できる電力プランを確認しましょう。

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深夜電力をためるための蓄電池は何を選べばいい?

次に、深夜電力をためるための蓄電池について簡単に説明していきます。ただ単に安い蓄電池を選べばいいというものではありません。導入前に容量や種類、また補助金対応製品なのかを確認することが大切です。

容量を確認する

モデル家庭蓄電池容量の目安導入費用の目安
電気使用量が少なめの家庭5kWh前後100万~150万円前後
標準的な戸建て・3~4人家族7~10kWh前後150万~220万円前後
電気使用量が多い家庭10~14kWh前後200万~260万円前後
オール電化・二世帯住宅など14kWh以上260万円以上になることもある

家庭の電気使用量に合う容量を選ぶ必要があります。容量が小さすぎると昼間の電気を賄うことができないからです。逆に大きすぎると使い切れず、導入費用に見合うメリットを感じにくくなる可能性があります。

上記の表は家庭状況に合わせた蓄電池容量の目安を示したものです。電力の使用状況は検針票のほか、契約をしている電力会社のアカウントページから確認できます。これらの情報を参考にして少し余裕のある容量を選択するのがおすすめです。

種類を確認する

蓄電池には、停電時に家全体へ電気を送れるタイプ(全負荷型)、一部の部屋・家電だけに電気を送るタイプ(特定負荷型)があります。これは昼間の電力使用用途を考えて選択する必要があります。節約目的だけでなく、停電時にどこまで家電を使いたいかも考慮するとよいでしょう。

また、太陽光発電との接続方法によって適した種類が変わることがあります。もし、うまく既存の太陽光システムに適合できない場合は、蓄電池が十分活用できなくなるおそれがあるため、しっかりと事前に確認しなければなりません。

設置スペースを確認する

蓄電池は小型化が進んでいますが、それでもある程度の設置スペースが必要です。設置スペースだけでなく、工事に必要なスペースもなければなりません。これらのスペースがない場合は、別途設置工事で導入コストが上がることがあります。

また、蓄電池には室内設置タイプもあります。都心の家などで屋外にどうしても設置スペースがない場合は検討対象となります。

補助金対象か確認する

蓄電池は、国や自治体の補助金対象になることがあります。ただし、すべての製品が対象になるわけではありません。補助金には対象製品、申請条件、受付期間、予算上限があるため、導入前に最新情報を確認しておく必要があります。

なお、補助金は申請すればすぐにもらえるわけではないため、余裕をもって計画を進めることが大切です。交付が決定する前に蓄電池を購入した場合は、補助金が受け取れないこともあるため、手続きは施工会社などの専門家に相談することをおすすめします。

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深夜電力と蓄電池を組み合わせるメリット

蓄電池と深夜電力の組み合わせは、電気代の節約だけでなく、電気の使い方を見直すきっかけにもなります。ここでは、深夜電力と蓄電池を組み合わせるメリットを整理します。

昼間の高い電気購入量を減らせる

深夜電力と蓄電池を組み合わせる大きなメリットは、昼間に電力会社から買う電気を減らせることです。夜間の電気料金が安いプランを契約している場合、夜間に蓄電池へ充電し、昼間にその電気を使うことで、高い時間帯の電気購入量を抑えやすくなります。

電気代上昇への備えになる

電気代は、電力量料金だけでなく、燃料費調整額や再エネ賦課金などの影響も受けます。例えば、2026年度の再エネ賦課金は1kWhあたり4.18円です。電気を多く購入する家庭ほど、こうした費用の影響も大きくなります。蓄電池を使って電力会社から購入する電力量を抑えられれば、電気代上昇への備えにもなります。

停電時の備えにもなる

蓄電池は電気代の節約だけでなく、停電時の備えとしても活用できます。災害時に冷蔵庫、照明、スマートフォン充電など最低限の電力を供給してくれるからです。太陽光発電と併用すれば、停電期間が長くなった場合でも電力供給が維持できる可能性があります。

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深夜電力と蓄電池を組み合わせる際の注意点

深夜電力と蓄電池を組み合わせると、電気代節約や災害レジリエンスの向上でメリットがあります。ただし、深夜電力を使えば必ず安くなるわけではありません。料金プランや家庭の電気使用量によっては、期待したほど節約できないこともあります。

ここでは、導入前に確認しておきたい注意点を整理します。

深夜電力プランは昼間の単価が高くなる傾向がある

深夜電力を活用できる料金プランでは、夜間の電気料金が安い一方で、昼間の単価が高めに設定されていることがあります。昼間に電気を多く使う、もしくは1日に使う電力が蓄電池で賄いきれない場合は、高い昼間単価の電気料金を支払うケースがあります。

現在契約できないプランもある

深夜電力を活用したいと思っても、希望する料金プランに現在加入できるとは限りません。過去には、オール電化住宅向けに夜間の電気料金を安く設定したプランがありましたが、現在は新規加入を停止しているプランもあります。古い情報だけを見て「このプランに変えれば安くなる」と判断すると、実際には契約できない可能性があります。

地域によっては昼間が安いプランもある

近年は地域によって昼間の電気使用を促すプランもあります。例えば、太陽光発電が多い地域では、昼間に電気が余りやすい時間帯があります。そのため、昼間の電気使用を促す料金プランが用意されていることがあるのです。九州電力の「おひさま昼トクプラン」は、昼間の電気利用に着目したプランの一例になります。

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蓄電池と深夜電力で節約しやすい家庭・しにくい家庭

ここまで、蓄電池と深夜電力を組み合わせるメリットと注意点を見てきました。では、どのような家庭なら蓄電池と深夜電力で節約を進めることができるのでしょうか。

蓄電池の節約効果は、家庭の電気の使い方によって変わります。ここでは、節約しやすい家庭と、節約効果が出にくい家庭の特徴を整理します。

節約しやすい家庭

・安い夜間電気プランのある地域に住んでいる

・昼間や夕方に電気を多く使う

・太陽光発電と併用できる

まず節約の前提は、夜間の電気料金が昼間より安いことです。昼夜の単価差が大きいほど、夜間にためた電気を昼間に使うメリットが出やすくなります。これは安い電力プランを契約できる地域に住んでいることが条件になります。

また、昼間や夕方に在宅している時間が長い家庭では、蓄電池にためた安い深夜電力をより多く使うことになります。電力会社から買う電気を減らしやすくなります。

太陽光発電を設置している家庭も、蓄電池との相性がよい場合があります。昼間に発電した電気を自宅で使い、余った分を蓄電池にためられるため、仮に蓄電した深夜電力がなくなっても電気を購入する必要はありません。

節約効果が出にくい家庭

・昼間にほとんど電気を使わない

・昼間と夜間の電気料金差が小さい

・毎月の電気使用量がもともと少ない

昼間にほとんど電気を使わない家庭では節約効果が限定的になります。せっかく安い時間帯に充電しても、使う場面が少なければ意味がないからです。

また、昼間と夜間の電気料金差が小さい料金プランしか契約できない家庭も節約効果はあまり望めません。電気を使う時間帯をずらしても大きな差が出ないからです。

さらに、そもそも電気使用量が少ない家庭も注意が必要です。毎月の電気代がもともと低い場合、蓄電池による削減額も小さくなります。導入費用に見合うかどうかを確認する必要があります。

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深夜電力契約と蓄電池選びで後悔しないための確認事項

最後に、記事で確認してきたことを、導入前に確認しておきたいチェックポイントとして整理していきます。

毎月の電気使用量

まず確認したいのは、毎月どれくらい電気を使っているかです。

電気使用量が多い家庭では、蓄電池にためた深夜電力をより多く活用できます。電気使用量は直近のものだけでなく、1年を通じて確認するとよいでしょう。春夏や秋冬で電気使用量が大きく変化することがあります。

一方で、もともとの電気使用量が少ない家庭では、蓄電池導入で減らせる金額も限られます。導入費用に対して十分なメリットがあるかを確認しておくことが大切です。

昼間と夜間の使用割合

深夜電力を活用した節約では、夜間にためた電気を昼間にどのくらい使えるかが重要になります。

例えば、昼間に在宅している時間が長い家庭では、蓄電池にためた電気を使いやすくなります。反対に、昼間はほとんど外出していて電気をあまり使わない家庭では、夜間に充電した深夜電力を十分に活用できない場合があります。

電気代を抑えるには、単に夜間単価が安いかどうかだけでなく、昼間にどれくらい電気を使っているかを見ておく必要があります。

現在の電気料金プランとの比較

深夜電力を活用した節約ができるかどうかは、現在契約している電気料金プランと移行する深夜電力プランの差にかかっています。

夜間の電気料金が昼間より安いプランであれば、蓄電池導入で電気代の節約ができます。ただし、夜間単価が安いプランでは、昼間の単価が高く設定されていることもあるため事前確認が必要です。

また、過去に利用できた夜間割安プランが、現在は新規受付を停止している場合もあります。古い情報だけで判断せず、現在契約できるプランや、今契約しているプランの単価を比較しましょう。

太陽光発電の有無

太陽光発電がない場合は、夜間の安い電気を蓄電池にため、昼間に使う運用が中心になります。

一方で、太陽光発電がある家庭では、昼間に発電した電気を自宅で使い、余った電気を蓄電池にためて夕方以降に使うこともできます。売電単価より買電単価のほうが高い場合は、売るより自宅で使ったほうが電気代の削減につながります。

補助金

蓄電池を導入する際は、補助金を利用できるかも確認しておきたいポイントです。

国や自治体によって、家庭用蓄電池を対象とした補助制度が用意されることがあります。ただし、補助金は年度ごとに内容が変わり、予算に達すると受付が終了してしまいます。

例えば、令和7年度補正のDR家庭用蓄電池事業は、2026年5月29日に予算到達により公募終了となっています。

補助金活用を考えている方は、対象製品、申請条件、受付状況について最新の情報を確認しましょう。

自宅が条件に合うか確認することが重要

深夜電力と蓄電池で節約を目指すなら、まず自宅が条件に合うかを確認することが大切です。

電気料金プランで夜間の電気が本当に安いのか、昼間にどれくらい電気を使っているのか、太陽光発電を設置しているか、補助金を利用できるかなど、複数の条件を併せて見る必要があります。

蓄電池の容量も重要です。容量が大きすぎると使い切れず、導入費用に見合うメリットを感じにくくなる可能性があります。小さすぎると、昼間に使いたい電気を十分に賄えないこともあります。また、カタログ上の定格容量だけでなく、実際に使える電力量の目安となる実効容量も確認しておきましょう。

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まとめ

蓄電池と深夜電力を組み合わせると、夜間の安い電気をためて昼間に使うことで、電気代を節約できる可能性があります。

ただし、深夜電力が必ず得になるわけではありません。電力会社の料金プラン、昼間と夜間の使用量、太陽光発電の有無、蓄電池の容量、補助金の有無によって節約効果は変わります。

特に2026年時点では、電気料金支援、再エネ賦課金、補助金の終了状況、地域ごとの料金プランの違いなど、確認すべき要素が多くなっています。

蓄電池で後悔しないためには、まず自宅の電気使用状況に合うかを確認することが大切です。蓄電池導入を検討している方は、サクミツの簡単見積もりシミュレーションを活用し、容量や費用、節約効果の目安を確認してみましょう。

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